ずいぶんと時間が経ってしまいましたが、2012年5月4日、後楽園ホールにDDTプロレスリング「MAX BUNP2012」を観戦してきましたので、備忘録。一部試合結果、コメントなどを引用(http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/text/201205040003-spnavi.html)

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■DDTプロレスリング「MAX BUMP 2012」
5月4日(金・祝)東京・後楽園ホール 観衆:2064人(超満員札止め)

パンフレットと、「nWJ」Tシャツを購入。これで私も反体制。
写真01


<ダークマッチ(11時50分まで)>
△ゴージャス松野
(6分31秒 時間切れ引き分け)
△翔太

松野さん、反則技を絡めつつも、普通に攻める、攻める。若手の壁っぷりを見せつけてくれる。激しい丸め込みの連続も、時間切れドロー。松野さんに惜しみない拍手。

<第1試合 シングルマッチ>
●石井慧介
(10分34秒 スプラッシュプランチャ→片エビ固め)
○KAI(全日本プロレス)

KAIはこのあと全日本の地方大会がある中での参戦。石井慧介は同郷なので応援したいが、どこまでできるか。エクアドルから、ディック東郷がメッセージでスタート! 石井ちゃんは強襲!プランチャ炸裂。東側バルコニー下での攻防が続く。しかし、スプラッシュプランチャであっさり目にKAIの勝ち。試合後は石井ちゃん踏みつけで、ケニーを呼ぶ。今日はいないよ? でも、KAIでとれないともう全日本側には顔役がいないのよね。

<第2試合 10人タッグマッチ>
アントーニオ本多、矢野啓太、ポイズンJULIE澤田、星誕期、●中澤マイケル
(9分51秒 クロスフェースロック)
○佐々木大輔、松永智充、入江茂弘、彰人、遠藤哲哉

写真02

次の試合はノータッチルール。彰人と入江がなかなか出てこられないハイペースな展開。アントンには盛大なホーガンコール。佐々木大輔がBOSJにつなげる完勝。マイケルは熱くさえなれず、ドンマイコールを呼んだ。

<第3試合 シングルマッチ>
○佐藤光留
(9分10秒 腕ひしぎ逆十字固め)
●DJニラ

個人的には、この大会ベストバウト。佐藤光留とDJニラは超異次元対決。総合格闘技風の煽りV付き。開始一分も微動だにしないニラさん。 ニラさんブラジリアン風のローキックやローリング式のヒールホールドも見せるも最後は2人の足間接がほどけなくなってひかるんの勝利(らしい)。これって、プロレスの怪しい部分をグッと濃厚にしてわざと変な味付けで出してきたような。ずいぶんと暴力的な試合だった。

<第4試合 4対3ハンデキャップマッチ>
○高木三四郎、高尾蒼馬、アンディ・パラドックス、勇者アモン
(11分24秒 シットダウンひまわりボム→エビ固め)
男色ディーノ、●大石真翔、井上雅央

nWJのXは? nWJのXは2人いるw 最初勇者アモンを認識できず完全に意識が飛んだが、隣に座っていた妙齢の女性が、それまで声一つあげていなかったのにアモンさんに突然テンションを振り乱して興奮&解説してくれたので何となくつかんだ。次回、アモンコントラアモン戦が行われるとのこと。高木氏はインディー界の永田さんね(ラーニング的な意味で)。高尾くんは順調に中邑に近づいているけど、どこを目指すのだろう。初登場外人と暖色先生のからみは、いつ見ても様式美で素敵。

<第5試合 飯伏幸太復帰戦>
●飯伏幸太
(20分12秒 Brainbustaaaaahhhhh!!!!!→片エビ固め)
○エル・ジェネリコ

写真03

さあ、飯伏復帰戦。人気はジェネリコも最高潮。飯伏は肩をかばう闘いで思うようにいかない。ジェネリコは肩も狙いつつシリアスファイト。ジェネリコが勝った! 飯伏がここまで語り続けていた未来形の引き出しを見せての、敗北。まだまだ伸びしろがあることを予感させたけど、今まで以上の危うい選手になってしまった。1日でも多く見るべきね、ここからの飯伏は。 飯伏もジェネリコも、プロレスラーの枠を超え始めてしまったもの同士。こんなプロレス、きっと何年も見られない。飯伏の雪崩式リバースフランケンシュタイナー、これまでに見られたものとは全く違った。なんというか、肩車式ムーンサルトともいうべき飛距離と大きな弧。戦慄する「飯伏しかできない技」でした。個人的には、危うすぎてみていられない試合でありました。ミック・フォーリーのヘル・イン・ア・セルを観ているような気分。爽快感と言うよりは、ジェットコースターだ。

<セミファイナル 次々期挑戦者決定戦 3WAYマッチ>
ヤス・ウラノ vs. HARASHIMA vs. KUDO
○ヤス−●KUDO 15分37秒 スイングDDT式首固め
○HARASHIMA−●ヤス 17分16秒 蒼魔刀→体固め
※HARASHIMAが5月27日札幌テイセンホール大会で行われるKO−D無差別級選手権での挑戦権を獲得

ナンバーコンテンダー決定戦3wayは勝ち抜き戦。この次期挑戦者決定戦を見ていてもわかる、高梨はちゃんと客を呼べるレスラーで、この3人にも全く見劣りしない。DDTでも有数の選手よ。この後楽園フルハウス。GWのど真ん中に、どうしても見届けたいレスラーなの。ウラノがKUDOを丸め込むも、HARASHIMAが勝利!

<メーンイベント KO−D無差別級選手権>
[王者]●マサ高梨
(26分10秒 Fxxk’n Bomb→片エビ固め)
[挑戦者]○火野裕士
※第40代王者が初防衛に失敗、火野が第41代王者

写真04

実際、この試合だけを目的にきた今大会。よし来い、高梨! しかし、火野も非常に好きな選手だ、昔のテーマも最高だった。しかし、この試合はちょっと想定の範囲内過ぎる展開でかなり興ざめ。火野が、勝った。アントン泣いてる。 ゲレロ戦法が出た時点で高梨敗北の予感がしてしまったが、高梨がまさかの場面を作れず、雪崩式タカタニックを反撃。これは死ぬんじゃないかと思った。高梨は「死ぬんじゃないか」というほど受けまくる選手だが、それだけではここから先には行けない。関本とのあのすばらしいKO-D戦から何も進化していない。何でもいいからフォールを取りに行くのか、一点集中でギブアップを狙うのか、何が何でもタカタニック一発で決めるつもりだったのか。最近のはやりは3番目だし、この試合での高梨はそれを目指したように思う。でも、それまでに一点集中が欲しかった。雪崩式タカタニックを狙っているときでさえ、「このタカタニックが決まっても火野は返すよな」という気持ちが揺らがなかった。弱いからこそ、攻めて、攻めて、避けて避けて、攻める。そんな選手になって欲しい。そうでないと、高梨がベルトを持って防衛していくビジョンが見えない。冗談ではなく、今日一番そんな試合をしていたのはゴージャス松野さんとDJニラだった。でも、それでも今日は高梨が勝つところを観たかった。それだけのために来たから。おそらく会場の多くも。火野は、もう格下“風”選手とはやらない方がいい。全く映えない、いつもの火野以上に見せることができない。凡戦にしたのは火野のせいもあるかもしれません。火野はこれからどんなレスラーになれるだろうか。関本は、中西と出会ってからさらに大きく変わったように思う。火野はどうか。

久しぶりにイライラを抱えながら帰路につくプロレスを観るなど。これもプロレス観戦。こういう日がなければあの感動は生まれないし、この背景がなければ、普通の試合が魅力的に見えてこない。今後の肥やし。武道館が楽しみです。まだチケット買ってないけど。個人的には、この日の結果で武道館のメインは「火野×高梨」ではないかと予想。火野がHARASHIMA、今の飯伏に負けるとはどうしても考えづらい。飯伏は因縁の丸藤戦も、IWGPJrリベンジも残っている。じゃあ、シングルトーナメントを優勝して、火野とKO-D戦を闘う理由がある選手は? すると、高梨しかいない。これまでDDTは、両国のメインを選手の格上げに使ってきた。いますぐその必要があるのは、やはり高梨。ベルトを落としたすぐあとに、わざわざ地元興行まで行っている。意外と堅いのではないでしょうか。

昨年の高梨関本組のタッグ選手権勝利で涙した個人としては、火野×高梨ならすぐにでもリングサイドを押さえますよ!

「一生、レッスルエンジェルスします」
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